088. キク科

キク科 ( Compositae )

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 キク科は、世界に広く分布する最も大きな科で、約2万種の植物があり、そのうち、日本には約150種が野生する。また、日本の帰化植物では、キク科が一番多く、120種ほどがそうである。キク科の種が多いのは、変異をおこしやすいからで、寒い地方や乾燥地方にも適応し、雑草として世界中にはびこっているのもそのためである。また、変異のしやすさを利用して、園芸植物としてさまざまに改良された。薬草、染料、甘味料、食用……と、人間とのつながりは深い。
 キク科植物で、普通に小さな花といっているものは、実は、多数の小さな花が集合したもので、これを頭状花(頭花)という。キク科の学名Compositaeは、ラテン語で「合成された」という意味である。小花ひとつひとつを見ると、花弁は、5片又は3片が合わさって合片となっており、下部は筒状で、その先から5裂しているのが筒状花、外側に伸びて舌状になったのが舌状花である。がく片は無く、その位置に冠毛があることが多い。がくの様に見えているのは、総苞である。
 頭状花という花のつくりは、虫がひとつの頭花にやってくれば、小花全体に来たことになり、虫媒花として確実に他家植物しやすいしかけで、双子葉植物中、最も進化したかといわれる。
 多くは草本、稀に低木もあり、大きくタンポポ亜科に別れる。前者の特徴は、小花が全て舌状花であることと、切ると白い乳液が出ることで、後者の特徴は、筒状花だけからなる頭花と、筒状花のまわりに舌状花が並ぶ頭花があり、乳液は出ないことである。
 本書では45種とりあげている。

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